IWCは現在でこそ、最高級腕時計を製造するスイスの最高級時計メーカーとして有名ですが、実はそのベースには1800年代後半から1970年代に至るまで脈々と製造し続けてきた懐中時計ムーヴメントがそのベースにあることが意外にも知られていません。まして、腕時計の製造を重要視する中、オメガ、ロンジン他のウオッチメーカーが懐中時計の製造を取りやめ、もしくはコストダウンを図った経緯があるのに対し、IWCだけは未だに1920年代から1930年代に開発、製造した名機を改良し、ブラッシュアップし続けさらなる名機として世に生み出してきたこともほとんど知られていません。IWCの懐中時計ムーヴメントは大きく分けて4つあります。1つは薄型の名機Cal95系。これは薄型のオープンフェイスの懐中時計やミニッツリピーターやコンプリケーションウオッチのベースとなった名機です。次に厚みのある高耐久性のCal97系。これは1930年代に製造されたポルトギーゼなどの大型腕時計に搭載され、厚みのあるオープンフェイスの懐中時計に搭載されたムーヴメントで緩急針がノーマル、スワンネックと2種あります。今回搭載する名機Cal 9820はハンターケースの懐中時計用に開発された名機で1930年代に開発された厚みのあるムーヴメントでスワンネック緩急針を装備したCal98に耐震装置を追加したCal982をベースにしております。そのCal982のテンプ(天輪)のアームにマスロットを装備しております。マスロットというのは超高級時計で知られる、パテックフィリップのジャイロマックステンプと同じ原理で微調整可能な超高精度な調速機械です。さらに高精度を目指し、ムーヴメント全体をロジウムメッキではなく、ゴールドプレートで覆い、細部まで徹底的に磨きあげた流金の改良ムーヴメントになります。なお、IWCは1980年代に入り再びロジウムメッキのムーヴメント仕様に戻していることからも、ゴールドの流金仕様はあまりにもコストがかかり過ぎたため、約3年ほどで元のロジウムメッキ仕様に戻されたようです。その意味でも非常に希少な、高耐久な超高級なスペシャルな懐中時計ムーヴメントの名機だと思います。
その特徴は画像をご覧になるとおわかりになりますが、ムーヴメントの大きさと分厚さ、細部まで徹底したポリッシュによる高精度、高耐久性ムーヴメントであることです。ムーヴメントにはIWCの刻印と5姿勢で調整された19石ものルビーを使用したムーヴメントであることが刻印されており、テンプ付近の緩急針も最高級のムーヴメントにしか使用されない微調整可能なスワンネック緩急針が装備されております。ムーヴメント全体に細部まで徹底してコートドジュネーヴ波状仕上げで徹底的に磨き上げられ、地板はペルラージュで磨きあげられております。製造されてから約45年経過しているとは思えない美しさです。懐中時計のケースをみると、スターリングシルバー925ケース全体に非常に細やかな細工が施されております。ケースを見る角度によって輝きに変化が生まれ素晴らしい美しさです。時計本体の重量は約86グラムもあり非常に重厚なスターリングシルバー925無垢を使用した重量級の懐中時計です。他社の懐中時計と異なり、文字盤のローマ数字も非常に細い縦長の素晴らしくハイセンスなローマ数字です。製造に非常にコストのかかるシルバーのルイ15世針が非常に優雅で素晴らしいです。巻き上げも素晴らしくとても元気に稼働しております。今現在の世界的なインフレや円安などの状況でこのようなIWCの時計を製造しようとするならおそらく約150万円程度はするかと思われます。そのためか現在のIWCの通常のカタログからはその姿を消しております。なお、IWC社は他の時計メーカーと異なり、創業1868年当時の懐中時計から現在の腕時計に至るまで自社製造のムーヴメントや時計は半永久的にメンテナンス可能な体制が完備しております。ですので、この時計もこの先50年、100年と経過しても、メンテナンス可能な時計となります。サイズは縦6.2cm×横4.9cmであり、重量約86グラムの重量級。
オリジナルの皮ケースが付属します。
(2024年 3月 9日 14時 27分 追加)
搭載されるCal.9820はテンプにマスロットが搭載され、さらに流金のスペシャル超ハイグレードモデルですが、Cal9820でも大多数がロジウムメッキの仕様のモデルが多いと思います。希少な流金スペシャル超ハイグレードムーヴメントのモデルを手に入れることができるチャンスだと思います。よろしくお願いいたします。
(2024年 3月 9日 15時 33分 追加)
購入当時の革製のIWCの正規の純正懐中時計ケースが付属いたします。
(2024年 3月 9日 14時 27分 追加)
搭載されるCal.9820はテンプにマスロットが搭載され、さらに流金のスペシャル超ハイグレードモデルですが、Cal9820でも大多数がロジウムメッキの仕様のモデルが多いと思います。希少な流金スペシャル超ハイグレードムーヴメントのモデルを手に入れることができるチャンスだと思います。よろしくお願いいたします。
(2024年 3月 9日 15時 33分 追加)
購入当時の革製のIWCの正規の純正懐中時計ケースが付属いたします。